加工概要
和紙の手漉き工程にに蓄光を使用することで光る和紙が漉き上がります。
ルミックカラーならハイレベルな作品作りが可能
豊富な発光カラーの蓄光パウダーと蓄光フレークを使用することでハイクオリティな作品を生み出すことができます。
蓄光フレークを使用することでパウダーでは出せない味のある雰囲気が演出できます。
蓄光フレークは水により形が崩れます。角砂糖が溶け崩れるような感じです。紙漉き工程の早い段階で入れる場合フレークが溶けボケとなり自然なムラ感に、遅い段階で入れるとフレークの形状が残り星屑が散ったようになります。
投入のタイミングで仕上がりの表情が変化しますので、複雑でハイクオリティな作品に活かすことができます。
蓄光和紙の活用例
そのまま芸術作品として
採算度外視で材料を選択し手を掛けた作品は、和紙そのものに美術品としての価値を見出すことができます。
画像は愛知県豊田市の和紙の里小原のご協力により、 UETAYAが用意した材料で和紙を漉いていただいた作品です。
材料には、ベースカラーとなる蓄光パウダーと、発光色に深みを出す3色の蓄光フレーク、明るい時のカラー調整に粒度の異なる3色の岩絵の具を使用しています。これらをブレンドした粉を紙漉き工程で入れていただきました。
蓄光行燈
行燈は蓄光和紙との相性が抜群です。
蓄光は紫外線が少ない暖色系の照明ではパフォーマンスが低いのですが、この場合は照明と蓄光和紙の距離が非常に近いため、目的を果たすだけの発光パフォーマンスを充分に発揮します。
LEDではなく、旧式の白熱電球でも発光パフォーマンスを確認できました。
蓄光の発光カラーは様々ありますが、オレンジやホワイト・イエローなどは、グリーンやブルーと比較すると発光パフォーマンスが多少劣ります。
しかし行燈の場合、消灯後いつまでも発光している必要はありません。消灯後から眠りにつくまでのしばらくの間に発光を楽しめれば良いのです。
このような条件であれば、オレンジやホワイトなど発光パフォーマンスが劣るとされるカラーも有効に使用することができますので、複雑な発光デザインが可能となります。
蓄光の光はLEDの明かりと異なり非常に優しい光です。枕元で発光していても光が邪魔で眠りにつけないということはありません。
むしろ、ゆっくりと衰退していく光を眺めていると誘眠の効果があるかもしれません。
蓄光の誘眠効果についてUETAYAでは科学的な検証は行っておりません。しかしながら、
- 誘眠グッズとして蓄光の衰退する光を利用した商品が既に展開されている
- 自身の経験上そのような効果があっても不思議ではないと考えている
以上から誘眠の効果について記載させていただきました。
いかがでしょうか。例えば旅館やホテルなどゲストが就寝するシーンで、部屋の明かりを消し、最後に枕元の行燈を消したら驚きの発光演出が・・・
ゲストが眠りにつく最後の瞬間までをおもてなしする。そのような商品に活かせるのではないかと考えます。
ガラスサンド(アクリルサンド)
強化ガラスなどで2枚のガラス板を張り合わせる加工があり、応用技術として、中間に紙や生地を挟み込む加工方法があります。アクリル板でも同様の加工が行われております。
その技術により蓄光和紙を封印したガラスタイルの試作を行いました。
貼り合わせの樹脂が和紙に浸透すると紙の白度が消え透明感が出てくるので、今回のデザインでは和紙の厚みが薄い箇所が透明となり非常に面白いデザインとなりました。
レジン加工用和紙
レジンによる封入やクリア塗料によるコーティングなどを前提とするような「材料としての和紙・加飾用和紙」の場合では、蓄光を多量に含ませることで驚くほど強く光る演出が提供できます。