蓄光の発光時間は、蓄光の種類や使用量により異なります。
顔料(粉)を評価したときの一般的な評価
メーカーの公表値
「10時間光る」「16時間光る」という話をみかけます。これらはメーカーが蓄光顔料を評価した時の話です。ある基準の光を当ててから、例えば発光が5mcd/㎡を切るまでの時間を機械により測定した結果を示しています。
これらは一切光がない環境で、人間が認識できるかできないかギリギリまでを測定した結果で、嘘ではありませんがユーザーが知りたい実際の感覚とはかなりかけ離れています。
一般的な感覚値(弊社基準)
植田屋では、『種類と使用量によりますが、最も良く光るもので、強く発光している時間は30分から1時間程度、ぼんやり発光している時間は4時間から6時間程度』とお答えしております。
次のリンクは種類による発光時間の違いを、感覚的な指標として★5つで示しておりますので参考にしてください。
蓄光加工した製品の評価
加工した製品の発光時間は、蓄光の種類や、それをどのくらい使用しているかにより変わります。
コンパウンド(練り込み・プラスチック成形など)
樹脂:蓄光顔料が、7:3くらいの使用量で顔料(粉)そのものを評価したときの印象に近づきます。これは相当多い含有量と言えます。商業的な使用では、多くの場合コストが合わない使用量です。
9:1 ~ 8:2くらいで使用した場合、顔料(粉)そのものを評価したときと比べ30%~60%くらいの印象となります。
尚、成形品の大きさ・厚さ、その成形品の使用環境によっても印象は変わります。
塗装(表面への被覆)
0.5g/平方cmくらいで顔料(粉)そのものを評価したときの印象に近づくと思います。1度塗りで到達するのは難しいので、何度も塗り重ねることで実現します。回数は塗料の顔料含有量により変わります。
尚、加工面の色(背景色)によっても発光に差が出ます。