蓄光顔料の粒径の選び方(用途別の目安)
背景透明バインダーや樹脂に蓄光パウダーを混ぜて、スクリーン印刷・塗装・注型などを行うにあたり、FF/F/M といった粒度区分のどれを選べばよいか(用途ごとの目安とトレードオフ)を知りたい。実機での詰まりや表面の荒れを避けつつ、発光強度も確保したい。
選定の基本方針(共通)
粒子が大きいほど一般に発光の見え方は強くなりやすい一方、表面は粗くなりやすく、印刷メッシュやノズルで詰まりやすくなります。
粒子が細かいほど表面は平滑になりやすく、印刷・スプレー適性も上がりますが、同じ配合でも発光の見え方は控えめになりがちです。
FF(約4μm)、F(約17μm)、 M(約29μm) は根本特殊化学製品横断の粒度区分です。その他のブランドのMサイズは、20~40μmくらいです。
用途別の目安
スクリーン印刷
高メッシュや精細な柄 → F~FFを優先。メッシュ開口に対して十分小さい粒度を選ぶと版詰まり・ピンホールを抑えやすくなります。
粗めメッシュやベタ面で厚膜を狙う → Mも選択肢。発光の見え方を取りやすい一方、版離れ・レベリングは実機で確認してください。
版・バインダー・印圧で適正が変わるため、実機条件での小ロット試験を必ず行ってください。
塗装(刷毛/ローラー/スプレー)
スプレーや細径ノズル → FF~Fが基本。ノズル詰まりとザラつきを抑えやすく、クリア層の透明感を確保しやすいです。
低圧ガン噴き → ノズル口径は0.3mm以上、望ましくは0.4、0.5mm以上ではMも噴霧可能です。ただし詰まりやすいので、ストレナーで事前に大粒子を取り除いたり、カップが下にある吸い上げタイプのガンを選択すると良いでしょう。
刷毛・ローラーで厚めにのせる → Mも可。発光の見え方を取りやすい反面、表面粗さや沈降への配慮が必要です。
バインダーは透明度の高いものを選び、実際のノズル径・膜厚で吐出性と仕上がりを確認してください。
樹脂(注型・成形・封入)
肉厚が確保でき、発光性も保てる → Mが有利。発光の見え方を伸ばしやすいです。
薄肉・微細部 → F~FFを優先。表面品質や流動性、沈降性のバランスを取りやすくなります。
充填率を上げると発光の見え方は向上しやすい一方で、粘度上昇・流動不良・沈降などの課題が増えるため、目的に応じて最小限から段階的に調整してください。
トレードオフ整理
明るさ重視 → 粒度を一段粗くする/厚膜化を検討(加工性と平滑性に注意)
加工性・平滑性重視 → 粒度を一段細かくする/配合と粘度を整える(発光の見え方は実機で要確認)
詰まり・ピンホール対策 → 粒度ダウン+分散の最適化(希釈・フィルター・ストレーナーの併用も検討)
試験・サンプルのご案内
実際のメッシュ・ノズル・膜厚・樹脂条件により最適解が変わります。量産前に小規模の実機トライを必ず実施してください。
粒度比較には「蓄光パウダーセット【粒子径確認用8点・各2g】」が便利です。少量試作で候補粒度の絞り込みにお使いください。
ロットにより性状・性能差が出ることがあります。ご購入ロットごとに必要な指標を最小規模の試験でご確認ください。
安全上の注意
取り扱い時は保護手袋・保護メガネ・保護衣を着用し、換気の良い環境で作業してください。
飲食・喫煙は避け、粉じんの吸入・皮膚や目への付着に注意してください。付着時は多量の水で洗い流し、異常があれば医師の診断を受けてください。
詳細は各製品ページの注意事項をご確認ください。
製品固有の粒径情報について
本回答は用途別の一般的な目安です。具体的なμm値は製品ごとに異なります。
2026/09/12
