大変多い質問です。
ネット上では、藍染などで酢酸を色止め作業として使用している情報があふれています。それにより「染色では酢酸で色が止まる」と拡大解釈されている方が多いのでしょうか。
酢酸によるpH調整が、染色堅ろう度に大きく影響することは間違いありません。
しかし、『色止め』のような意味で「色が止まりますか?」と聞かれたら、私は「ケースバイケースですが基本的には止まりません」という回答をいたします。
酸性染色の場合
染色後、酢酸を入れた液で湯通しすることで染料がしっかりと定着し堅牢度が高まることは期待できます。弊社ではこれをソーピングの工程としております。これは『色止め』と表現してもいいのかもしれません。
藍染・建染めの場合
酢酸を入れる工程は『中和』として必要だと考えますが、それが色止めの効果を持つとは思いません。
藍染めでは、多くの方が色止めとして酢酸通しを紹介しています。化学的に考えにくかったため、実際に効果があるのか試験したことがあります。結果、酢酸により摩擦・洗濯・耐光堅牢度が顕著に上がることはありませんでした。弊社では酢酸による色止め効果は無いと考えております。
藍染めでは、多くの方が色止めとして酢酸通しを紹介しています。化学的に考えにくかったため、実際に効果があるのか試験したことがあります。結果、酢酸により摩擦・洗濯・耐光堅牢度が顕著に上がることはありませんでした。弊社では酢酸による色止め効果は無いと考えております。
直接・反応・分散・カチオン染色の場合
酢酸を用いて色止めを行っても効果はないと考えます。