SomeIROが提供する染料の特徴
- 一般のホビー向け染料と比べて10倍から100倍以上の高濃度
- 業務で染料を使用する企業や、本格派の個人ユーザーに最適
- 技術情報の提供とユーザーサポートがセット
このコラムでは、SomeIROはなぜ高濃度の染料を一般向けに提供できるのか、その理由を解説することで他社染料との違いをお伝えしたいと思います。

ホビー向け染料には塩で薄められた商品が多い

市場で販売されているホビー用染料では、塩化ナトリウム(塩)もしくは芒硝などを混ぜることで濃度を薄くしたものを多く見かけます。10gなどの少量パッケージ品では薄められた商品がほとんどです。
メーカーは、なぜ染料を塩で薄めて提供するのでしょうか。
メーカーが染料を塩で薄める理由
- 原価が下がる
- 説明が簡単で済む
順に説明していきましょう。
理由① 原価が下がる
染料の相場は安くて1,000円/kgから高くて10,000円以上/kgですが、多くは3,000円/kgから7,000円/kgくらいです。一方、塩や芒硝は50円/kgから高くて70円/kg程度です。染料を塩で薄めることで商品原価を大幅に下げることができます。
理由② 説明が簡単で済む
メーカーは、例えば「Tシャツ染め用染料『ピンク』・内容量20g(200g染色分)」のように、染料の使用目的や仕上がりの色、加工対象の重量を明確に定めます。
Tシャツ200gをピンクに染める染料の量は、工業用染料では0.4g程でしょう。
この0.4gの工業用染料に19.6gの塩を混ぜて20gの製品としてリリースします。このように濃い色、淡い色、すべての色で塩を足して20gとなるよう調整します。これによりユーザーは難しいことを考える必要なく、どのような色でも20g投入すれば目的の色を得ることができるようになります。
ユーザーの利便性が高まると同時にメーカーとしては説明が簡単になります。
「水5リットルに製品20gを入れ・・・・」のように、染める物200gに対し製品20gを使用する場合の染め方だけをサポートすれば済みます。それ以外の方法には触れません。条件をピンポイントに絞り込むことで様々なケースに対応する手間を省くことができます。
メーカーが染料を塩で薄める理由まとめ
- 染色知識が浅いユーザーにとって大変分かりやすい
- メーカーは説明が簡単で済む
- メーカーは利益率が上がっておいしい
以上が染料を塩で薄める理由です。

複雑な説明が必要ではそもそも商品として成り立ちません。メーカーとしては原価ダウンより簡単な説明で済むことの方が大きなメリットといえるでしょう。
★『高濃度』について★
前述の通り、市場のホビー用染料の多くが極端な低濃度です。それとSomeIRO染料を比較した時に『高濃度』と表現しております。
特別な処理で濃度を高めている訳ではございません。薄められていない本来の染料と解釈してください。
薄められた染料でメリットがあるのは誰?
メリットが有るのはメーカーとライトユーザーさん
メーカーは楽なうえ利益も増えておいしいのは間違いありません。ライトユーザーでは染色の基礎知識がなくても簡単に成果だけを得られるので充分なメリットがあるでしょう。
本格派ユーザーにはデメリットの方が大きい!
染色を趣味とする本格派ユーザーとなると、薄められた染料ではメリットよりデメリットの方が大きいでしょう。割高な染料を繰り返し使用することになります。
もう一つの大きなデメリットは、いつまでも正しい染色知識が身につかないことです。
染色は常に成功するとは限りません。ムラが出たり目的の色にならなかったりとイレギュラーな事が常に起こります。このとき、染色の基礎知識がないと直面した問題を解決できません。繰り返し染色を行うのであれば基礎知識は必須です。ところが薄められた染料の簡易マニュアルからでは、いつまでも正しい染色知識を得られません。
自分で学習しようと情報を探しても、なかなか良い情報にたどり着けないのが実情です。
また良い情報を得たとしても、何十倍にも薄められた、しかも色ごとに異なる倍率で薄められた染料では、正しい染色技法のうえでは使いづらいので混乱を招きます。

高濃度染料を提供することの難しさ
塩で薄められていない染料をお届けすることは簡単です。仕入れた染料を薄めずそのまま提供するだけです。
最大の難関はマニュアルの作成とユーザーサポート
最大の難関はマニュアルの作成です。使用条件をピンポイントで限定する訳にはいきません。あらゆる染色条件や、様々なレベルのユーザーをサポートする必要があります。
マニュアルは数十ページの冊子にしても間に合わないでしょう。
マニュアルの準備とユーザーサポート。これが難しいため、多くの企業はライトユーザー向けに薄めた染料の提供に留まるのです。

SomeIROが高濃度染料を提供できる理由
前述の「マニュアルの準備とユーザーサポート」。SomeIROではこれを解決したたため、高濃度染料を提供可能としております。
確かな情報
SomeIROを提供する植田屋染工場は現役の染色工場です。豊富な知見や経験を持ち合わせております。
情報の整理・提供方法
課題は膨大な知識を伝える手段なのですが、これについてはテクニカルガイド(ナレッジベース)を提供することで解決を図りました。
AIアシスタントによるユーザーサポート
テクニカルガイドにある膨大な情報からユーザーが必要な情報を探すのは容易ではありません。そこで、AIアシスタントを導入いたしました。ユーザーが欲する情報にたどり着くまでの労力削減を図ります。
担当者によるユーザーサポート
それでも課題解決に至らないユーザー様には、担当がユーザー様とともに解決に当たります。

まとめ
SomeIROと他社の違いは『染料濃度』。それを提供できるのは、技術情報の提供とユーザーサポートを行う体制を持つためです。
技術情報の提供とユーザーサポート、これこそがSomeIROの最大の特徴です。

プロの染め屋が持っている染色知識やノウハウを共有し、染色を基礎から学習できる環境を提供することで、業務で染色を行う企業様や染色を趣味とするユーザー様にとって価値あるサービスを提供していきたいと考えております。
★最後にちょっと余談★
弊社では染色に関する電話相談を受ける機会がございます。
染色に興味を持つ
↓
ホビー用染料を購入
↓
マニュアルが簡潔すぎて解らない
↓
ネットで調べても情報が整理されておらず混乱
↓
染色は難しい・・・
↓
染色を趣味にするのを諦める
このような方を実に多く見てきました。
「多くの方が染色を楽しむ機会をロスしている」「サポートさえあれば、もっと多くの方が染色を楽しめる」このような想いがあったのも染彩をリリースするに至った理由です。