今回は「蓄光塗料(夜光塗料)」について、日本国内(2019年現在)最新のネット販売状況と、蓄光塗料メーカー・提供商品をまとめ、自分の目的に最適な蓄光塗料にたどり着いていただけるよう記事にしました。
蓄光塗料と夜光塗料は同意語とし、以下「蓄光塗料」とします
この記事のもくじ
こんにちは、博士っ♪
ネットで蓄光塗料を探してるのだけど…
どんな商品を選んだらいいのか迷ってるの。。ショップを見て回っても何が何だか分からなくて。。。
こんにちは、チッコちゃん。
ちょうどUETAYAが蓄光塗料を販売しておるショップや提供メーカー・商品をまとめてくれたぞ!
ショップ選びで悩んでおるなら、ネットショップ通販状況(モール別品揃え状況)でお店をチェックじゃ。取り扱い種類、製品情報についてコメントしておるぞ
商品の内容やメーカーで探しておるなら、国内蓄光塗料提供メーカーまとめから国内メーカーをチェックじゃ!
蓄光塗料 国内市場の販売状況
光る塗料「蓄光塗料」では、「蓄光」「夜光」「蛍光」それぞれの定義が曖昧なまま様々な商品が混在しているため、欲しい商品を見つけるのが難しい状況でした。
さらに「塗料」の定義も幅広く、繊維や紙などに使用する「インク・インキ」まで蓄光塗料のジャンルにふくまれているため、ユーザーには目的に応じた商品を選択することが困難なのではないでしょうか?
蓄光塗料選びで失敗しないために抑えておきたいポイント
蓄光塗料を探す前に、下記は抑えておきたい重要なポイントです。
適切な商品を選ぶにあたり大変大切なことです。リンク先の記事をご一読いただけますと参考になると思います。
そうなの!「これって蓄光?」って思うような商品がいっぱい混ざって出てくるから混乱しちゃうのよね(。º̩̩́⌓º̩̩̀).
間違った商品を買ってしまうようなことがないよう、最低限の目利きができるようにしておくことが肝心じゃぞ。
↑に紹介してくれたポイントは少なくとも事前にチェックしておくことじゃ。
この記事は次の条件でとりまとめています。
- 「蓄光・夜光」は同意語なので「蓄光(夜光)」と表記します。
- 「蛍光」は別物なので商品リストから除外しています。
- 蓄光塗料自作用の蓄光パウダーは除外しております。
- インク・インキは塗料と境界が曖昧なことと、応用活用もできるため外さずに入れています。
「ホビー・趣味・一般の方」がお探しのケースと「塗装業者・専門業者」が購入先をお探しのケースを想定してレポートをまとめました。
確認できた「情報」をまとめたもので、情報の真偽、品質と価格について検証は行っておりません。
「蓄光(夜光)塗料」に関して主観でまとめさせていただいております。この記事で掲載しきれなかった企業様。申し訳ありません。ご容赦ください。尚、リストは順不同、屋号・敬称は略とさせていただきます。
ネットショップ通販状況(モール別品揃え状況)一覧
Amazon | 最も多い |
---|---|
楽天 | 多い |
モノタロウ | △ |
Yahoo!ショップ | △ |
ヨドバシ | △ |
オレンジブック.com | シンロイヒ・ニッペ (日本ペイント) |
カインズ | アサヒペン |
コメリ | シンロイヒ・アサヒペン |
ロイヤルホームセンター | アサヒペン |
世界堂・SEKAIDO | マイメリ |
東急ハンズ | シンロイヒ・アサヒペン・ニッペ |
コーナン | シンロイヒ・アサヒペン・ニッペ |
ホーマック (DMCオンライン) |
アサヒペン・カンペハピオ・ニッペ |
ドンキ | ヒットなし |
ビバホーム | ヒットなし |
『商品種類の充実度』総評
最も多くのブランド商品を取揃えていたのがAmazonでした。
次いで楽天 → モノタロウ → Yahoo!ショッビング → ヨドバシといった状況です。
ホームセンター・リアルショップ系の「カインズ」「コメリ」「東急ハンズや」「ホーマック」ではアサヒペンやニッペ、シンロイヒ商品の取り扱いが目立ちます。リアルショップの売り場でも同様の商品が売られている傾向があります。
『商品の分かり易さ・情報の充実度』総評
商品説明の情報量を見てみると蓄光塗料という特殊性からか、発光カラー以外に必要な情報が少ないです。商品数が多いモール系のAmazonやYahoo!ショッビングが最も分かりにくいという印象でした。
塗料を購入する際必要となる最低限の情報、水性なのか溶剤性なのか、樹脂は何系なのかなどもしっかりと掲載して欲しいものです。
また、気をつけた方が良い点をあげると、
- 蓄光と記載があるが実際蓄光ではない商品が混ざっている
- 蓄光、蛍光、再帰反射商品がごちゃごちゃになっている
- 出どころがよく判らない不安な商品が混在している
というところです。販売側も蓄光・蛍光・再帰反射などの区別が曖昧でカテゴリー分別ができておらず、それぞれの商品が混在して分かりにくい状況でした。
目的が適えられる「蓄光塗料」を選ぶことが重要なのですが、それぞれの商品説明を拾って回るだけで判断材料を得るのは難しい印象を受けました。 この記事のような蓄光塗料についての情報サイトを参考にしてから目的の物を探す方が、効率が良いと思われます。
「蛍光塗料」の混在に注意
「蓄光(夜光)塗料」と「蛍光塗料」では、商品の用途が異なります。「蛍光塗料」は、UV(紫外線)光源がなければ暗い中で光ることはありません。UV光源なしで、暗い中でも光らせたいと言う際には「蓄光(夜光)塗料」を選択する必要があります。
商品が混在している場合、画像だけで判断せず商品説明をよく読んで目的に応じた商品を選択しましょう。
たしかに…。
商品がたくさんヒットするショップほど分かりにくいのよね。。。 ヒットしないショップでは選択肢がないし( p′︵‵。)
私の求める蓄光塗料はどこで売ってるのかしら(。•́︿ •̀。)
専門業者が商品を探すには厳しい状況!
蓄光塗料を本気で見つけたい専門業者様には非常に困難な状況といえます。業者向けに詳細な情報提供をしているショップはなかなか無く、あっても商品選択肢が無い状況です。信頼できる蓄光塗料はどこにあるのか、選択した蓄光塗料は責任ある受託仕事に使用できるのか、不安は大きいと思います。
次の表は国内メーカー別商品のまとめです。専門業者様に向けた蓄光塗料を展開しているメーカーも拾い出しましたのでぜひ参考にしてください。
国内蓄光塗料提供メーカーと商品名一覧&特徴
メーカー | 品名 | タイプ | カラー |
シンロイヒ | アクアグロー | 水性 合成樹脂 |
グリーン・オレンジ・クリーム・レモン・ピンク・ブルー |
スーパー蓄光スプレー | 溶剤 合成樹脂 |
クリーム | |
スーパー夜光塗料 | 溶剤 アクリル系 |
||
調合蓄光塗料 | アルキド樹脂 | ||
カラー夜光ペイント | グリーン・オレンジ・クリーム・レモン・ピンク・ブルー | ||
アサヒペン | 油性夜光塗料 | 溶剤 アクリル系 |
黄色・だいだい色・赤・水色・若草色 |
夜光塗料スプレー | 溶剤 アクリル系 |
黄色・だいだい色・赤・水色・若草色 | |
ニッペ (日本ペイント) |
長時間夜光スプレー | 溶剤 アクリル系 |
乳白色・緑色・赤色・黄色・青色 |
カンペハピオ | nuro ヌーロ夜光 |
水性 | クリーム・グリーン・レモン・オレンジ・ピンク |
マイメリ | アクリリコ | 水性 アクリル絵具 |
不明 |
ガイアノーツ | ガイアカラー | 蒼き鋼のアルペジオ-アルス ノヴァ-カラーシリーズ・ルミナスブルー・ルミナスレッド・ルミナスイエロー・ルミナスグリーン・ルミナスパープル・ルミナスピンク | |
東邦産業 TOHO |
N.T.夜光塗料 | 溶剤 | グリーン・ピンク |
ダイアカラー | グリーン・ブルー・パープル | ||
夜光プラスタ | エポキシ | グリーン発光 | |
Rit リット |
DeLight | 水性 | ピンク・イエロー・ブルー・ホワイト・グリーン・パープル・オレンジ |
エスコ (esco) |
シンロイヒ水性蓄光塗料 | 水性 | グリーン発光 |
三和産工 | 高輝度蓄光塗料 | 水性 アクリル エマルション |
ブルーグリーン発光 |
神東塗料 | ロードカラー蛍 | 溶剤 | グリーン発光 |
T.B. プランニング |
グローペイント・アクオス | 水性 | ブルー発光 |
小松プロセス | ルミナイト (蓄光インク) |
水性 | グリーン発光・ブルー発光 |
ルミナイト (蓄光+再帰反射) |
水性 | グリーン発光・ブルー発光 | |
反射・蓄光スプレー ピカラルミナイトRG |
グリーン発光+再帰反射機能 | ||
Znet | 蓄光水性塗料 | 水性 | 青緑色発光 |
Felicely | 夜光ペイント | ||
neon night | ネオンアフターグローカラー | イエローグリーン・スカイブルー | |
TERRENAVI テールナビ |
AQUA アクア |
水性 アクリル系 |
AQUA緑・AQUA青緑 |
大平製作所 | 蓄光塗料 USR-25R/G/B |
溶剤 ウレタン系 |
赤・緑・青 |
蓄光塗料 BSR-20G/B |
溶剤 変性ビニル |
緑・青 | |
蓄光塗料 ASR-20R |
溶剤 アクリル系 |
赤 | |
サンユニット カンパニー Ring |
蓄光塗料 | 溶剤 ウレタン系 |
緑・青 |
蓄光塗料 | 溶剤 アクリル系 |
緑・青 | |
アルファ ペイント |
LUMI ALPHACOAT ルミアルファコート |
水性 シリコンアクリル |
イエロー・オレンジレッド・ホワイト |
植田屋 UETAYA |
LumickColor 蓄光塗料 |
溶剤 ウレタン系 |
約300色 調色・オリジナルカラー対応あり |
LumickColor 蓄光塗料 |
溶剤 アクリル系 |
約300色 調色・オリジナルカラー対応あり |
大雑把な感想
シンロイヒさんの蓄光塗料を最も多く見かけました。並びにアサヒペン、次いでその他メーカーというところでしょうか。
意外なのは、N夜光・ルミノーバ(LumiNova)で有名な根本特殊化学さんの商品が見当たらないことでした。この点を根本化学さんに聞いてみたところ、根本特殊化学さんは顔料供給メーカーであり、根本さんのクライアントが塗料化・商品展開を行っているため、直接塗料の商品化は行わない方針のようです。
全般に、一般ユーザー向けに提供されている簡易的な「蓄光(夜光)塗料」が多く、検索上位のモール系などではほとんどが一般向け商品です。
専門業者さんが事業で本格的に使用できる「蓄光(夜光)塗料メーカー」を探す場合、「製造」などのキーワードを使用し、取り扱っている会社名を拾って様々な角度から検索しないとなかなかたどり着けませんでした。今回リスト化した上記の「国内蓄光塗料提供メーカーと商品名一覧&特徴」を参考にして頂けますと幸いです。
メーカー・商品別コメント
ここからは長いので、気になる箇所だけお目通しいただき参考にしていただければ幸いです。 繰り返しになりますが、得られた商品の情報から感想をまとめたもので、情報の真偽、品質と価格についての検証は行っておりません。
シンロイヒ
高品質な商品を提供するメーカーで、蛍光顔料では日本一といってよい企業さんで弊社もお世話になっております。シンロイヒさんの商品であれば間違いないでしょう。それくらい手放しで信頼されている高い技術力のメーカーです。
注意点としては、シンロイヒさんは豊富なバリエーションの蓄光塗料を提供しているようですが、それぞれのモールや販売店で全てを取り揃えている訳ではないところです。シンロイヒさんのホームページも参考にして、複数のショップからご自身の目的に合うタイプの塗料を探すとよいでしょう。
尚、スーパー夜光塗料以外では業者向けの大入りを見つけられなかったので一般向けにとしましたが、私がたどり着けないだけかもしれません。業者向けも展開しているかもしれませんので確認してみてください。
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こちらも私なんかが評価するのもおこがましい、言わずと知れた大企業さんです。一般ユーザーが簡易に使用できる汎用スプレータイプというのも大企業さんらしい展開です。
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こちらも大企業、関西ペイントさんの系列会社です。アサヒペンとニッペが汎用スプレータイプを中心としているのに対し、こちらは様々な用途に使用できる水性工作用塗料NUROシリーズのバリエーションとして蓄光タイプが展開されているようです。
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イタリアの画材ブランドのようです。アクリリコというアクリル絵の具シリーズに蓄光タイプがあるようです。光った画像がないので発光色は判りません。ホビーでは多くのシーンで応用活用できるのではないでしょうか。
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プラモデル・模型業界では知らない人はいないメーカーさんです。こちらの商品は面白い取り組みで、蒼き鋼のアルペジオのアルス・ノヴァカラーに特化した蓄光カラーとなっております。私もぜひ見てみたい一品です。
尚、よく比較されるクレオスさんのMr.カラーやタミヤさんの塗料では蓄光カラーを見つけることはできませんでした。これから展開するかも知れませんね。
別の調査ですが、模型ではエヴァやサイコフレーム、ユニコーンガンダムや仮面ライダーなど、その他ホビーやアートでは魔法陣や星空・プラネタリウムでニーズがあるようです。この先、目的を特化したカラー蓄光塗料がどんどん出てくるかもしれません。
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こちらは釣具の製造販売を行っているメーカーさんです。釣りにはうといため、業界での定評は知見がありません。 商品も釣具への使用を目的とした展開になっているようです。
ここからは推測です。おそらくは一液で汎用的に使用しやすい感じですので、釣りに限らず多くのシーンで使用できるのではないでしょうか。発光輝度と価格パフォーマンスが良ければありだと思います。 色はグリーンとピンクになっていますが、おそらくグリーン発光とグリーン発光へのピンク着色(発光はオレンジっぽい色)ではないかと推測します。
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海外からパッケージ化された商品が入っており、それを多くの販売店さんが取り扱い出店しているという様子です。 あるサイトではアメリカの顔料メーカーと記載がありました。水性のホビー向け商品です。 7色ありますが、発光画像から全てグリーン発光をベースに着色したものと推測します。
小ネタですが、グリーン発光ベースの着色は全体にグリーンがかった発光でやや汚い印象となり、明るい時の鮮やかな原色からイメージがかけ離れます。鮮やかな原色のまま使用するのではなく、絵の具のように色を混ぜ合わせ、秋の紅葉のようなやや濁りのある落ちついた色調の作品にすることで光った時の印象が凄くマッチすると思います。
一覧表に戻るエスコ(esco)
商品画像ではラベルがシンロイヒさんになっております。シンロイヒさんの販売代理店でしょうか。他と様子が違うのは、こちらの会社が展開しているシンロイヒ商品は1kgの大入りとなっており、DIYや業者さん向けの展開を意識された商品のようです。
一覧表に戻る小松プロセス
石川県小松市にある再帰反射で有名な技術ある企業さんです。弊社もお世話になっております。こちらが提供している商品は、蓄光の発光機能に加えて再帰反射機能も同時に備えているのが特徴で、これは他で見かけません。
一つ注意いただきたいのは、ルミナイトは繊維向けのシルクスクリーン用インクということです。屋外使用できる塗料とは少々異なります。。。が、ホビーでは多くのシーンで応用できるのではないでしょうか。ピカラルミナイトRGは汎用的に使用できるスプレータイプのようです。
一覧表に戻るFelicely
Amazonで見かけます。ラベルなしの商品画像のみです。 お気をつけいただきたいのは、夜光・蓄光と表記がありますが、画像を見る限り蛍光塗料ではないかと推測致します(色数が豊富で鮮やかすぎるため)。
一覧表に戻るneon nights
こちらもAmazonで見かけます。説明ではドイツ製品のようです。アフターグローカラーと記載されているイエローグリーン・スカイブルーはおそらく蓄光ですが、8色展開している方は蓄光・発光と表記があるものの蛍光だと推測します。
一覧表に戻る植田屋・UETAYA
多色化にこだわり、機能性だけでなくデザイン的にも使用しやすい蓄光製品の提供が特徴です。 蓄光塗料としては一般ユーザーでも取り扱いやすい「アクリルラッカー系」,プロフェッショナルの要求に応える「アクリルウレタン系」の2種をそれぞれ豊富なカラーそのままに提供しています。
一覧表に戻るまとめ
- 市場では「蓄光(夜光)」と「蛍光」が曖昧に混在しているようす
- 多くの商品が一般ユーザー向けで、専門業者向けは埋もれ気味
- 発光カラー以外の必要情報が揃っていないケースも見受けられる
以上の結果から、商品を見て回っても欲しい商品にたどり着けず混乱するケースも多いのではないかと感じました。
この記事や、その他蓄光に関する弊社記事を参考にしていただくことでお役に立てると思います。もしご不明な点がございましたらお気軽にご相談ください。
専門知識を持つスタッフが細部まで説明をさせていただき、最適な材へのお手伝いをさせていただきます。
ここまでまとめてもらったら、この記事から商品を選んだ方が早いわね(σ⁎˃ᴗ˂⁎)σண♡*
この他にも商品はあると思うから自分で探すのも良いと思うが。。。まぁ時間も大切なコストじゃからの。それもいいじゃろ笑
ではチッコちゃん、もうワシは寝るぞ。
もし判らないことがあったらUETAYAに聞くと良い。
は~い♪博士っ ありがとう
おやすみなさいっ!(ˊᵕˋ)੭ ੈ❤︎