蓄光塗料【2液アクリルウレタンタイプ・使い方具体例】《商品別マニュアル》

蓄光塗料《2液アクリルウレタンタイプ・使い方具体例》【ルミックカラー商品別マニュアル】 商品別マニュアル
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ご使用の前に

当記事に記載されている内容と「蓄光塗料《仕様書・標準塗装仕様書》」の記載事項に内容の相違がある場合、全ての場合で 「蓄光塗料《仕様書・標準塗装仕様書》」の記載内容が正規であり優先されることと致しますので、必ず「蓄光塗料《仕様書・標準塗装仕様書》」をご覧いただいてからご使用ください。

屋外使用の場合の蓄光カラーについて

当ページでは撮影のため分かりやすくカラー蓄光を使用しておりますが、屋外で使用する物に蓄光加工する場合、本来カラー蓄光は向きません。
当ページ撮影用に塗装したトタン板では、日没後しっかりと光っているのはPaleトーン・Lightトーンくらいで、Vividではほとんど光りませんでした。

屋外使用には着色されていないLumickColorベーシックからお選びいただくか、カラー蓄光の場合はPale・Light・Brightからお選びいただくことをおすすめ致します。

  • 黒や紺など、加工面が暗い色の場合は白色を敷いた上に本製品を塗ることで発光パフォーマンスが上がります。
  • ご使用前によく振る、または棒などでよく撹拌してからご使用ください。ヨーグルトのようなドロッとした様子、或いは上澄みに透明液が分離した状態でも、撹拌することで通常の粘度に戻ります。

トタン板への吹き付け塗装

2液ウレタンは屋外での使用が主となることが予想されるため、今回は看板を想定しトタン板を装飾してみました。

前準備

必要に応じて下塗り(プライマー)、中塗り(白)を行ってください。
今回は撮影用に白地のトタン板を購入しましたので省略致します。

蓄光塗装

業界で塗装の仕方が違う?

今回は鈑金塗装の職人さんに塗装をお願いしました。彼いわく、看板屋さん・外装屋さん・鈑金屋さん、それぞれで希釈倍率と塗装の方法が違うそうです。板金塗装は比較的薄めの塗料を回数多く吹く業界だそうです。

従って今回紹介するデータは最も薄めで回数多く吹く場合の参考としてご覧ください。

エアブラシのタイプ

蓄光塗料に適したスプレーガンのタイプ

蓄光顔料は比重が重いため、塗料カップ内で蓄光が分離・沈殿していきます。そのため塗料カップが上にあるタイプでは詰まりやすく難易度が高めです(絶えず揺り動かしたり、うがいをするなどのテクニックで使用できないことはありません)。

塗料タンクを下に装着しエアーの圧力で吸い上げるタイプの方が蓄光塗料には向いています。

ノズル口径

LumickColor蓄光塗料を吹く場合、ノズル口径は0.3mm以上が望ましいでしょう。

混合割合と希釈倍率

蓄光塗料希釈倍率

主剤のフタを開けスパーテルなどを使ってよく撹拌してください。主剤と硬化剤を混合します。

主剤:硬化剤85:15

主剤と硬化剤は正確に計量して充分に混合してください。

続いて必要に応じウレタン専用シンナーで希釈します。今回は混合した塗料重量に対し20%で希釈しました。希釈した塗料を、100~150メッシュ程度のストレナーに通して塗料カップに移してください。

塗装(吹きつけ回数)

加工対象に吹きつけます。
十分な発光パフォーマンスとなるまでに、通常の塗装よりも吹きつけ回数を増やしてください。

ルミックカラー蓄光塗料吹付け回数

上記画像はアクリルラッカータイプの蓄光塗料・Blueベース0010番色の5トーン(Vivid・Strong・Bright・Light・Pale)を、50%希釈の条件でそれぞれ吹き付け塗装した様子です。アクリルウレタンタイプでは、20%希釈で上記画像アクリルラッカータイプとほぼ同じ条件となりました。

下の画像は実際にアクリルウレタンタイプで21回吹き付けした様子です。

蓄光塗料アクリルウレタントタン塗装

9回程度で最低限のパフォーマンス
15回程度が適量
21回程度が上限

9回程度で最低限のパフォーマンスを発揮しますが、吹きムラ感が残りやす く、面積が広い場合均一に塗るにはテクニックが必要かもしれません。

15回程度でムラ感もなく発光パフォーマンスもしっかりしてきます。

21回程度までは、回数を重ねるごとにパフォーマンスは上がりますが、それ以上ではほぼ変わりません。膜厚も限界気味になってきます。

9回・15回というと業界によっては驚くほど多い回数ですが、今回の希釈倍率と1回の吹き付け量では表面の乾きが早いので、15回といっても極端に長時間を要するということはございません。

下の動画内で3回の塗装を行っております。連続、あるいは数秒~十数秒のエアーによる表面乾燥を挟んで最後まで連続で吹いています。

ご使用後

ご使用後の器具等は、ウレタン用シンナーを用いて洗浄してください。

ご使用後の塗料は、フタをしっかりと締めて陽の当たらない場所で保管し、3ヶ月以内でご使用してください。

※規格瓶フタの内側パッキンにはテフロン加工が施してあります。フタをしっかりと閉め、保存環境が良ければ1年から2年経過後も問題なくご使用いただける場合がございます。(弊社実績)

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